プラモクラフトブログ

私の表現したいロボット模型

2020/02/01
 
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30代の模型製作者です。 ~受賞歴~ ダンボール戦機プラモデルLBX烈伝コンテスト2014最優秀賞 2018年オラザク選手権一次通過

私は模型改造をする際に毎回同じことを意識しながらパーツ選びをしています。

実際の製作記事に取り掛かる前に、私の考え方を書きたいと思います。



ロボだがキャラクターだと捉える

私はモビルスーツが人を模して作られた人型兵器である以上、

無機質なメカの方向性にも、血の通うキャラの方向性にも、

どちらでも表現できると思っています。

 

ロボット戦闘兵器であるモビルスーツは無機質なメカとして見られがちです。

もちろんその方向性も面白いですし、ガンプラの本流の改造方針が

メカニカルなディティールアップであることは、

MSVからセンチネルまでで決定付けられたガンプラ製作の主流であります。

 

しかし、私は特に大河原デザインのMSは、

人間が中に入っているような、

今にも動き出しそうな、

意思を感じる雰囲気を出したいんです!

 

初代ガンダムのキャラクターデザイナー安彦良和先生の第一話の作画のガンダムも、ザクも、

ロボットで有りながら柔らかいタッチで、非常に人間くさい動きと芝居をしています。

それがカッコイイんです。

 

Gガンダムでの佐野作画監督のモビルファイターも同じく、

表情やその仕草が人間そのもの、ロボットでありながら、

無機質なメカではなく、熱い血(オイル?)の通ったキャラクター性を感じるのです。

 

ドラグナーや勇者シリーズの大張監督の作画も同じです。

ムキムキのボディビルダーのようなロボットがかっこよく武器を構える!

それはメカというよりもキャラになっていますよね。

 

大河原メカはキャラクターであるということが私の自論であります。

アニメ作画のような立体物

昔からキャラ的なロボット造形物は有りましたが、固定ポーズのガレージキットが多かったです。

速水仁さんやロボ師さんのガレージキットが有名でしょうね。

 

海洋堂の山口勝久さんが90年代に、独自の関節可動機構、

モノシャフトドライブで人間くさいカッコイイポーズの取れるロボットフィギュアを世に出しました。

その後同社のリボルテックシリーズが数多くのロボットキャラフィギュアを発売しています。

 

ここ十年では新興メーカーの千値練さんが大張作画が画面から飛び出して来た様な、

フル可動ロボ玩具をコンスタントに発売されてます。

 

バンダイも設計を外注しているメタルビルドシリーズが大人気で、

合金トイでハイディティールで有りながら、アニメ作画のような体型が素晴らしい。

 

私はそんなキャラクターロボットとしてのMSをメインに作って行きたい!

そして現在のガンプラにはその欲求を満たしてくれるキットがたくさんあります!

それらをミキシングのベースにして私はガンプラを作り続けています。

デザインとして重要な部分

皆さんはロボットのデザインで個性を出すための大事な部分はどこだと思いますか?

私が重要に思っている箇所は以下の部位です。

  • 頭部
  • シルエットに影響の出る場合いの背負い物(バインダー、羽、キャノン等)

頭部は言わずもがな、ヘルメットと立て物が特徴的だとデザインのインパクトを出しやすいですね。

肩もシルエットを決める重要箇所でしょう、また羽やキャノンなどの背負い物に特徴が出ることもありますね。

ウイングガンダムから羽を取ったら成り立たない、

ガンキャノンからキャノンを取ったらそれには見れないわけです。

体型バランス上の重要な部位

逆説的にデザインで重要性の低いのにボディバランス上大事な箇所はどこでしょうか。

個人的に考えている最も重要な箇所は…

 

 

太ももです!

 

実は太ももは多数の大河原MSが円柱角柱かでほとんど分けることができます。

例えば連邦系列は四角柱の太ももが多く、

ジオン系は円柱の丸みを帯びた太ももなことが多いです。

たくさんのMSの太ももデザインをこの2種類に分けることが可能です。

 

ちなみに皆さんはMSの頭部や肩などの特徴的な部分は頭に描けても、

何も見ずに太ももや二の腕まで詳細に思い返すことはできますか

好きなMSならできると思いますが、

例えばレジェンドガンダムの太ももを正確に描けと言われて描けるでしょうか?

たぶん角柱だったかな~といううろ覚えの記憶しか私は出てきません。

 

ここで大切なことは、デザインとしては重要性は低いのに、

体型バランスを決める上では特に太もものバランスは最重要箇所

と言っても過言ではありません。

勇者作画、大張作画において太ももの太さこそが力強さの象徴と私は思っています。

カッコイイプロポーションの土台は胴体の大きさと腰のクビレ

そこから腰のボリューム感を腰アーマーもしくは太ももの太さで調節することが重要であると私は考えています。

パーツの取捨選択

ちなみに皆さんはガンプラ開始からSEED時代までの過去のガンプラ(1980年代~2000年代くらい)までと、

現在の新作キット(ガンダムAGE以降)で設計や形状が大きく発展したパーツが何箇所か有るのですが、

どこだと思いますか?

 

 

 

 

私が最近ガンプラで進化したと考えてるパーツその1は…

 

ボディ、つまり胴体!

理由は…

  • 肩の接続がボールジョイントになり、いかり肩の角度調整ができる
  • お腹に関節があり、腰を前に突き出す所謂「S字立ち」が容易にできる
  • 以前のキットの胴体よりも小さくなっていることが多い

古いキットの肩関節はたいてい軸での接続で肩の角度の調節が利きません

また胴体は自体大き目かつ、お腹で曲がらないので「硬い」ポーズしか取れません。

旧キットの胴体では棒立ちはできるが、力の入った「S字立ち」は難しいです。

 

 

 

大きく発展したパーツその2は

太もも!

その理由は…

  • ボリュームがあって筋肉質な太もものキットが増えた
  • 腰との接続がボールジョイントではなく軸可動関節になった
  • 太ももの装甲が1パーツになり、合わせ目消しや後ハメ加工がいらない

 

 

 

発展したパーツその3…

足首

理由は

  • つま先に向けてシャープな造形が増えた
  • 靴のサイズが小さくなって人間の足首の大きさに近づいた
  • 小さくなったことで軽快に見える

胴体や太ももに比べてそこまで発展はしていませんが、

足首もなかなか進化しています。

昔のキットは設定画のパースの付いた大きい足首のバランスでキット化されてましたが、

現在のバンダイの設計は小さめの靴のサイズに落ち着いてます。

ガンプラは基本足首が大きめでしたが、小さくなることで人間のバランスに近づき、

不自然さが少なくなったと思います。

 

私は上記の3点、胴体太もも足首ほぼ確実に旧キットのパーツは使いません。

似た形状のもので出来の良い最新のパーツと入れ替えることで、

昔のキットが最新のキットに生まれ変わるというわけです!

 

作例として数点画像を上げてみます。

左がキットパチ組、右が私の作例です。

 

ビルドサンドロック

胴体、太ももがトライバーニング、足首がHGAWのダブルエックス

 

シェンムーロン(神木龍)ガンダム

胴体、足首がジーエンアルトロン、太ももがスターバーニング

 

ビルドジェガン

胴体がビルドバーニング、太ももがタイタス、足首がカミキバーニング

 

まぁこんな感じで(腕も目的があって変えてますが…)

胴体、太もも、足首を最新のキットに置き換えると、ポーズの決まる改造が簡単に行えます。

完全に同じデザインのパーツを置き換えているわけではないので、

塗る前は少し違和感を感じますが、塗装してしまえば全体が馴染んでまとまります。

 

これらのビルドシリーズの作品のキットをミキシングした改造を勝手に「ビルドMS」と呼んでおります。

私のガンプラ改造作品の半分以上このビルドMSが占めております。



最後に

実際に作り始める前に模型製作の方向性を述べさせていただきました。

キャラクターロボットとしての模型を目指してますので、

実質精密模型というよりアクションフィギュアを作っている感覚です。

 

ガンプラは昔から顔、肩、スネなど部分的に出来のいいキットは数多くありました。

昨今胴体の出来は格段の進歩を遂げたと思います。

自論ですが、胴体のおかげで頭部もかっこよく見えてくる、

太ももとつま先を変えたらスネのかっこよさが強調されたなんて経験をたくさんしてきました。

 

隣り合ったパーツが別のパーツのカッコよさを引き出すこと、

そうして全身を構成することで全体が格好良くなると私は考えています。

長くなりましたが以上が私が心がけてる「ビルドMS」の考え方です。


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